Windows で完全にゼロから始める開発環境構築(初期セットアップ)
Windows 10/11 でまだ何もインストールしていない状態から、Git Bash・Node.js・pnpm・VS Code・Claude Code・GitHub 連携までを 1〜2 時間で完了させる完全手順
STEP 1
学習の入口と開発環境を整える
受講の進め方を把握し、ターミナルと開発環境を使える状態にする最初の段階。
この STEP で作るもの
- • ローカル開発に使うターミナル環境
- • Node.js / pnpm / VS Code が動く開発マシン
この STEP でできるようになること
- • このカリキュラムの読み方を説明できる
- • ターミナルで基本的な操作を実行できる
- • 受講開始に必要な開発環境を整えられる
この章で手を動かすこと
- • Windows で初期セットアップ段階の環境を一通り整える
- • Git Bash / Node.js / pnpm / VS Code の動作確認を終える
次に活きる章
このドキュメントは Windows 10/11 にまだ何もインストールしていない状態 から、SNS clone プロジェクトの pnpm install が成功するところまでを一気通貫で案内します。導入編 STEP 1 に入る前に完了させてください。
前提:
- Windows 10 バージョン 1809 以降 / Windows 11
- 管理者権限(インストーラ実行のため一時的に必要)
- インターネット接続
- GitHub アカウント(未作成ならこちらで作成)
完了までの所要時間: 1〜2 時間(ダウンロード時間含む)
初期段階ではシェルに Git Bash のみを使用します。WSL2 は DB 導入段階で Docker を導入するときに初めて必要になります。最初のセットアップ時点では WSL2 のことは忘れてください。
全体像:1 時間で入れるもの
┌─────────────────────────────────┐
│ 1. Windows Terminal │ ← 作業用のターミナル
│ 2. Git for Windows (Git Bash) │ ← シェル・git コマンド
│ 3. Node.js LTS (via winget) │ ← JavaScript 実行環境
│ 4. pnpm (via corepack) │ ← パッケージマネージャ
│ 5. VS Code │ ← エディタ
│ 6. Claude Code 拡張 │ ← AI コーディング
│ 7. SSH 鍵 + GitHub 連携 │ ← 認証
│ 8. リポジトリ clone + pnpm │ ← 動作確認
└─────────────────────────────────┘
各ステップで「完了の確認コマンド」を実行し、期待どおりの出力が出ることを確かめてから次に進んでください。
1. Windows Terminal をインストール
Windows 標準の「コマンドプロンプト」ではなく、Windows Terminal を使います。タブ機能があり、後で Git Bash をタブのひとつとして常駐させられます。
インストール手順
- スタートメニューから Microsoft Store を開く
- 検索ボックスに
Windows Terminalと入力 - Microsoft 公式の「Windows ターミナル」を選び、入手 ボタンを押す
- インストール完了後、スタートメニューから Windows Terminal を起動
Windows 11 では標準でインストール済みです。
確認
Windows Terminal を起動し、画面上部に「PowerShell」と書かれたタブが開いていれば OK です。
2. Git for Windows(Git Bash 同梱)をインストール
Git Bash は Git と一緒にインストールされる Bash 風のシェルです。ls・cd・cat・grep などの Linux/macOS と同じコマンドが使えます。
ダウンロード
- https://git-scm.com/download/win を開く
- 「64-bit Git for Windows Setup」をクリックしてダウンロード
- ダウンロードした
.exeを実行
インストーラの選択肢(重要)
画面が 10 枚ほど続きます。以下の選択以外は デフォルトのまま「Next」 で問題ありません。
| 画面 | 選択内容 |
|---|---|
| Select Components | 「Windows Explorer integration」「Git Bash Here」にチェック(デフォルトで ON のはず) |
| Choosing the default editor | Use Visual Studio Code as Git’s default editor(VS Code インストール後に反映されます) |
| Adjusting the name of the initial branch | Override the default branch name for new repositories → main を入力 |
| Adjusting your PATH environment | Git from the command line and also from 3rd-party software(推奨デフォルト) |
| Choosing the SSH executable | Use bundled OpenSSH(デフォルト) |
| Choosing the HTTPS transport backend | Use the OpenSSL library(デフォルト) |
| Configuring the line ending conversions | Checkout Windows-style, commit Unix-style line endings(Windows では必須) |
| Configuring the terminal emulator to use with Git Bash | Use MinTTY(デフォルト) |
Choose the default behavior of git pull | Default (fast-forward or merge) |
| Choose a credential helper | Git Credential Manager(デフォルト) |
| Configuring extra options | Enable file system caching にチェック(デフォルト) |
残りは Next / Install で完了です。
Windows Terminal から Git Bash を使う設定
- Windows Terminal 上部のタブの ▼(下矢印)→ 設定 を開く
- 左ペインの「既定のプロファイル」を Git Bash に変更
- 保存 を押す
以降、Windows Terminal を開くと最初から Git Bash が立ち上がります。
確認
Windows Terminal で以下を実行:
git --version
# 例: git version 2.44.0.windows.1
bash --version
# 例: GNU bash, version 5.2.15(1)-release (x86_64-pc-msys)
echo "$HOME"
# 例: /c/Users/YOUR_NAME
3 つ全て表示されれば成功です。
3. Node.js LTS を winget でインストール
winget は Windows 10 (1809+) / Windows 11 に標準搭載されている公式パッケージマネージャです。
インストール手順
Windows Terminal を管理者として実行 します(タブの右クリック → 管理者として実行)。Git Bash ではなく PowerShell タブで以下を実行:
winget install OpenJS.NodeJS.LTS
インストール完了後、Windows Terminal を一度完全に閉じて、通常権限で再起動します(PATH を反映させるため)。
確認
再度 Git Bash を開いて:
node --version
# 例: v20.13.1(v20 以上であれば OK)
npm --version
# 例: 10.5.2
もし node: command not found が出たら:
- Windows Terminal を完全に閉じて開き直す
- それでもダメなら PC を再起動
- 再起動しても出ないなら、スタートメニューで「環境変数」を検索 → 「システム環境変数の編集」→
PathにC:\Program Files\nodejs\が含まれているか確認
4. pnpm を corepack で有効化
corepack は Node.js 16.9+ に同梱されているパッケージマネージャ管理ツールです。pnpm を個別にインストールせず、corepack 経由で有効化するのがモダンな方法です。
Git Bash で以下を実行
corepack enable
pnpm --version
# 例: 9.15.0(最初に 'Installing...' と表示されるかもしれない)
もし command not found: corepack が出たら Node.js のインストールが失敗している可能性があります。Step 3 をやり直してください。
5. Visual Studio Code をインストール
ダウンロード
- https://code.visualstudio.com/download を開く
- 「Windows」ボタンからインストーラをダウンロード
- 実行
インストーラの選択肢(重要)
| 画面 | 選択内容 |
|---|---|
| 追加タスクの選択 | 全てにチェック: ・デスクトップ上にアイコンを作成する ・エクスプローラーの “Code で開く” を追加 ・サポートされているファイルの種類のエディターとして、Code を登録 ・PATH への追加(これが最重要) |
「インストール」→「完了」。
確認
Git Bash で:
code --version
# 例: 1.88.1
6. Claude Code 拡張をインストール
VS Code を起動し:
- 左サイドバーの 拡張機能 アイコン(四角形が4つ)をクリック
- 検索ボックスに
Claude Codeと入力 - Anthropic 公式の「Claude Code」拡張を Install
- インストール後、左サイドバーに Claude Code のアイコン(C マーク)が出現
- クリックしてサインイン案内に従う(初回のみ)
サインインには Anthropic アカウントが必要です。まだ持っていない場合は初回セッションで一緒に作成します。
7. SSH 鍵を作って GitHub に登録
7-1. SSH 鍵を生成
Git Bash で(メールアドレスは GitHub に登録したものを使用):
ssh-keygen -t ed25519 -C "your-email@example.com"
3 回プロンプトが出ますが、全て Enter で空のまま通す で OK です。
Enter file in which to save the key ... → Enter
Enter passphrase ... → Enter
Enter same passphrase again ... → Enter
7-2. 公開鍵を表示してコピー
cat ~/.ssh/id_ed25519.pub
出力される ssh-ed25519 AAAAC3...your-email@example.com の 1 行すべて を選択してコピー(右クリック → コピー、または Shift+Ctrl+C)。
7-3. GitHub に登録
- ブラウザで GitHub にログイン
- 右上のアイコン → Settings
- 左メニュー SSH and GPG keys
- New SSH key ボタン
- Title: 任意(例:
My Windows Laptop) - Key: コピーした公開鍵を貼り付け
- Add SSH key
7-4. 接続確認
Git Bash で:
ssh -T git@github.com
初回は「The authenticity of host … Are you sure you want to continue connecting (yes/no)?」と聞かれるので yes と入力。
成功すると:
Hi YOUR_GITHUB_USERNAME! You've successfully authenticated, but GitHub does not provide shell access.
が表示されます。
7-5. Git のユーザー情報を設定
git config --global user.name "あなたの名前"
git config --global user.email "your-email@example.com"
8. リポジトリを clone して pnpm install
メンターからリポジトリの URL を受け取ってから実行してください。
作業ディレクトリを用意
mkdir -p ~/dev
cd ~/dev
リポジトリを clone
git clone git@github.com:subaru-hello/fullstack_typescript_curriculum.git
cd fullstack_typescript_curriculum
main を確認し、受講生用ブランチを作る
git switch main
# 受講生用の作業ブランチを作る例
git switch -c yourname/main
ここでは upstream の main を起点にし、受講生は自分の yourname/main を育てていく前提にします。
依存パッケージをインストール
pnpm install
初回は 30 秒〜1 分かかります。最後に Done と出れば成功です。
注意: 初期段階では Docker / PostgreSQL / pnpm dev はまだ試しません。DB を導入するタイミングで追加インストールします。
9. 完了チェックリスト
全て OK になったら導入編 STEP 1 の準備は完了です。
- ☐ Windows Terminal が Git Bash を既定プロファイルで起動する
- ☐
git --versionが 2.40 以上を表示する - ☐
node --versionが v20 以上を表示する - ☐
pnpm --versionが 8 以上を表示する - ☐
code --versionがバージョンを表示する - ☐ VS Code の左サイドバーに Claude Code アイコンが出ている
- ☐
ssh -T git@github.comがHi YOUR_USERNAME!を返す - ☐
~/dev/fullstack_typescript_curriculumにリポジトリが clone され、mainまたは自分のyourname/mainブランチでpnpm installが成功している
よくあるトラブルと対処
winget: command not found
Windows が古い可能性があります。Windows Update で最新に更新するか、App Installer を Microsoft Store からインストールしてください。
Git Bash で日本語が文字化けする
Windows Terminal の設定で、Git Bash プロファイルの「外観」→ フォント を MS Gothic や Cascadia Mono に変更してください。
会社 PC でプロキシが必要
以下を Git Bash で実行(プロキシ URL は情シスに確認):
git config --global http.proxy http://proxy.example.com:8080
npm config set proxy http://proxy.example.com:8080
SSH 接続で Permission denied (publickey)
- 公開鍵の登録内容が正しいか再確認(
ssh-ed25519で始まっているか、最後まで貼り付けたか) ~/.ssh/id_ed25519(秘密鍵)が存在するか(ls -la ~/.ssh)- 存在しない場合は Step 7-1 をやり直し
pnpm install が失敗する
- Node.js のバージョンが v20 未満 → 再インストール
- プロキシ環境 → 上記「会社 PC でプロキシが必要」を参照
参考
- Git for Windows 公式: https://git-scm.com/download/win
- Node.js 公式: https://nodejs.org/ja/
- pnpm 公式: https://pnpm.io/ja/
- winget ドキュメント: https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows/package-manager/winget/
- VS Code 公式: https://code.visualstudio.com/docs/setup/windows
DB 導入段階で Docker を導入する際の手順は b00-env-setup の「WSL2 + Docker Desktop」セクションを参照してください。
この章で手を動かすときの確認
この章は 導入編 の STEP 1にある 「手を動かす」 の章です。本文を読み終えたあと、次の観点だけ確認すると次へ進みやすくなります。
この章で確認すること:
- Windows で初期セットアップ段階の環境を一通り整える
- Git Bash / Node.js / pnpm / VS Code の動作確認を終える
次に活きる章:
- シェル・ターミナル基礎
- Git基礎
補助参照: